手で投げるよりグラブトス!


後味の悪い昨日の敗戦の雰囲気を、振り払うかのように、大幅に入れ替えてきた打線。

そして、先発は、楽天戦で無双を続ける今井。

ちょうど1週間前と、同じ先発の巡り合わせ。


無難な立ち上がりをしてきた両投手。最初に難所を迎えたのは、ライオンズの48番、今井だった。

3回。

先頭:ピッチャーゴロ。が、今井が、一塁に暴投・・・

次:バント。しかし、今井が打球判断を誤り、オールセーフ。

次;バント成功。1死2、3塁。

という、一人相撲で迎えた、ピンチ。

楽天ベンチは、小深田の2球目にスクイズを仕掛ける。

彼のバントはピッチャーの正面ではあるけれど、高いバウンドをしており、ホームは安泰か、、

しかし、マウンドから駆け降りた今井には、すでに「絵」があった。

とって、グラブトスをして、「あそこに投げれば」タッチアウトにできる、という。

まさに、その「絵」の通り、彼は、捕手の正面ではなく、

サードより、ホームベースとランナーの間にボールをトスする。


ここしかない。

捕手の正面に投げていては、タッチをする間が生じて、セーフだっただろう。

同じ回に、手で1塁に投げた送球は暴投だった。しかし、グラブトスは、完璧なストライクだった。

ここしかなかった。そして、その「絵」は彼には見えていた。



完全なる、一人相撲。

しかし、点を与えずに3回を超えたことで、チームは5回に2点を先制する。

そして、迎えた6回。

1死2、3塁で、浅いともいえないライトフライ。

ここを、ライトの愛斗は、明らかに「アウトにできる姿勢」を見せた。

しっかりと助走をとり、あたかも、絶対にアウトにできるかのような雰囲気を醸し出し、

キャッチをし、ホームにボールを返す。

愛斗だ。この完全なる捕球体制では、いいボールを返されればアウトになる。

楽天のサードコーチャーは日和った。

この試合は、ここで勝負があった。

ここで今井を捉えなければ、試合を捉えるチャンスはなかった。

今日抜擢された愛斗が「顔」で1点を阻止した。



昨日は、平良が、源田のエラーに堪えられなかった。

今日は、今井は、自分のエラーとミスを、自分で支え切った。

そして、最終回、今井は、源田のイージーなエラーを、気にも留めず、

何事もなかったかのように試合を締め括った。

いずれも、平良は、自分との差を感じたはずだ。


さあ、明日は、大事な1戦だ。

1.5ゲーム差に迫るか、3.5ゲーム差に放されるか。

相手は、100戦練磨の則本。しかしこちらは、昇獅子たる隅田だ。

勝って、鷲の羽を掴もう!!



inokichi`s work(ラグビーとライオンズと小説)

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