勝負の分かれ目はライトゴロ!


苦しい前半戦も、最後は6連勝で締めた前半戦。

少し遠いけれども、目先4位にいる楽天を迎えてのホームでの後半の開幕戦。

そのスタートは、今井の、目の覚めるような、3者三振からスタート。

結婚を発表した今井、ストレートは155キロまで計測していて、

楽天打線を、文字通り、ねじ伏せる力投で幕開け。


今井の力投に応えたのは4回。

打ちあぐねていた辛島が、二死から呉に不用意に四球を与える。

その隙を、長谷川が左中間深くに打ち込み、一気に先制点を挙げる。

最高の形での先制点を上げるが、

5回のライオンズは、思わぬ形で大ピンチを迎える。

先頭にヒットを打たれると、

次の打者のボテボテの内野ゴロを、投内連携がうまくいかずに捌けず、

次のバッターの失敗バントを、キャッチャーの古賀がサードへ悪送球。

今井からすれば、2死2塁ぐらいの様子のはずが、まさかの無死満塁。

打順は1番へ。

大量点の予感が漂う。

案の定、1番の村林は、追い込まれてからよくくらいつき、1、2塁間を割る。

同点、そして、引き続き無死満塁。

と、誰も思ったその瞬間、

ライトの岸は、1塁ランナーの太田がのスタートが遅れたのを見逃さず、

猛ダッシュで前に出てボールを捌き、セカンドへ低いボールを放つ。

源田も、しっかり予感をしていて、セカンドベースカバーに入り、ライトゴロを成立させる。


同点、しかし、1死1、3塁。

まるで違う状況に、楽天は、次の1点を小技でとりに来るが、

今度は、そのセーフティーバントを、ファーストの呉が上手に捌いて阻止する。



思い起こせば、岸は、5連敗注で6連敗目前の東京ドームのロッテ戦で、

安田のセンター前のサヨナラヒットに対して、

一人、諦めずにセンターからファーストに、

無人のファーストに、センターゴロを狙ってボールを投げ込んでいた。

あの時、勝負を諦めない、常に外野からでもゴロアウトを狙っているその姿勢に、

感銘を受けた人は少なくないはずだ。


一貫した、勝負への強い姿勢。彼に流れる明徳義塾の勝負へのこだわりの血を感じる。


後半戦のスタートは、点差は1点でも、内容では内容では完勝だった。

まずは4位の楽天を目指して、1つ1つを大事に。



inokichi`s work(ラグビーとライオンズと小説)

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