三タコのちサヨナラ!4連勝!


與座→平井→増田の完璧な投手リレーが日ハムを0封し、巡ってきた9回の裏。

源田がしぶとく右手一本で転がして、内野安打を掴み取る。

鈴木将平が、きちんと監督の作戦を遂行してみせる。

1死2塁のさよならのチャンスに回ってきたのは、来月40歳の4番の中村。

誰もが申告敬遠で塁を埋めると思った。


しかし、この日の彼の3打席はさんざんだった。

上沢のフォークとカーブなど、縦への変化にいいようにやられ、

どん詰まりのサードゴロ、併殺打に三振だった。

その打席の内容の悪さが、日ハムベンチを迷わせる。

「ランナーを詰めた方が、投手が攻めにくなるのではないか」

「今日の中村なら池田のストレートと変化球で抑えられるのではないか」

という思いがよぎったはずだ。


日ハムベンチは中村との勝負を選択する。

ランナーはセカンドだ。外野は極端ではないものの、定位置よりも前に出てくる。

案の定、初球の真ん中付近の149kmのストレートに空振りをする。

同じような高さのカットボールは見送った。

1ボール2ストライク。

しっかり低めに変化球を放り込めば、ゴロを打たせられるはずだった。

その4球目のカットボールは、わずかだけ、高い。

どんなにこの日の打撃内容が悪かろうが、

この場面で、そんなことを引きずる彼ではない。

体を前に出し、なんとしても捉えるんだという気持ちを全面に、少しバランスを崩すしながらも、

コンパクトに振り切る。

外野が前に来ていることは当然見ている。

ホームランはいらない。頭を越えればいい。

その思いが、前進守備の外野を超えていく。




勝負や小さな綾に引きずられている。

もしも、中村がこの日調子が良ければ、100%歩かされた場面だ。

しかし。

どんなに調子が悪かろうが、ここ1番で、気持ちを切り替えられる。

そんな場面は、100も通り越してきた。



4連勝。5位の日ハムに0.5ゲーム差。

オールスター前、一気に巻き返す。明日は高橋光成。エースがこの波を、大波に変えていく!

inokichi`s work(ラグビーとライオンズと小説)

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