借金16で最下位。
出てくる話題は、山川のこととか、SNSでの騒ぎとか、明るい話のない週明けを迎えたライオンズ。
今日からの2連戦はアウエーで、本年、コテンパにやられているオリックスが相手。
オリックスは、すでに優勝後を見据えたかのように、新人のドラ1を先発に。
ライオンズは復帰後4連続QSと安定感のある松本航。
先発投手だけで見れば、かなり分のありそう試合なのだけど、
ライオンズはこの新人に対して、攻め口が見出せない。ランナーが出てもゲッツー、三振で、結局5回まで、1安打、2塁を踏むこともできなかった。
松本航は、好調のオリックス打線を、持ち前のストレートでしっかりと封じていただけに、
なんとも歯痒い展開。
そんな秋霞のような状態を、一気に切り裂き、
満天の秋晴れをもたらしたのは、ライオンズの若きニュースター達だった。
エラーの源田を1塁に残し、3番の蛭間が、初球、外角低めに落ちる難しい変化球を、
鮮やかに三塁頭上へ打ち返す。
何もこんなに難しいボールを初球から狙っていたわけではあるまい。
自然と体が反応したのだろう。
天才的なバットコントロールで弾かれた強いライナーは、サードの宗の頭上をこえ、
レフト線を鋭く転がっていく。
レフトは杉本だ。
抜けた瞬間に、ランナーの源田は
「必ずホームまで行く」
と決めていたと思う。サード手前で全く減速することなく、一気にホームを駆け抜ける。
均衡を破る #蛭間拓哉 選手の適時二塁打!
— 埼玉西武ライオンズ (@lions_official) September 5, 2023
ルーキーの一振りにキャプテンも応えるように一塁から一気に生還します。#埼玉西武ライオンズ #seibulions pic.twitter.com/TUW4aQn1kz
打つ蛭間は天才的、走る源田も天性の走塁センス。
ライオンズの新旧スターが躍動する。
オリックスの阿部には、明らかに落胆の色があった。
そして、この日3三振、まるでタイミングの合っていない4番の渡部。
しかし、その渡部には、本日3三振など、歯牙にもかける様子もなかった。
この二人の対比で、すでに勝負は決まっていた。
#渡部健人 選手のホームランでさらに2点を追加!
— 埼玉西武ライオンズ (@lions_official) September 5, 2023
ここまで踏ん張ってきた投手陣に応えます!#埼玉西武ライオンズ #seibulions pic.twitter.com/8GAmfxAThR
追い込まれてからの4球目のスプリットをなんとかくらいつきファールにすると、
5球目、そのストレートは、外角の要求のはずだったが、
魅入られたかのようにど真ん中に吸い込まれる。
そして、我らの新しき4番が、完璧に捉え、レフトスタンド中段へ、
まさに、花火のような、綺麗な綺麗な弾道を描いて放り込む。
試合を決める一打を打ち込んでみせた。
カード負け越しが続き苦しい状態、愉快でないファンの心を、一気に晴らす二人の快打に、
ライオンズファンの多くが、将来の躍動を感ぜずにはいられなかったはずだ。
新しいライオンズの、新しい躍進のための、二人のニュースター。
彼らの躍動は、もう始まっている。
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