妄想ライオンズ：祝初完封！ライオンズに左のエースが誕生！

隅田の初回は圧巻だった。大きなカーブでタイミングをずらし、ストレートで押し込みながら、スプリットも混ぜ、打者を翻弄。３者三振で立ち上がる。ストレートは150キロを計測しており、前回の楽天戦のノックアウトからのリベンジの意気込みを大いに感じる立ち上がりだった。

ただ、打線は、前半は不甲斐なかった。

毎回のようにランナーを出しながら、繋がりを欠き残塁の山を築いてしまう。

そんな中、３回にこの試合のターニングポイントとなるピンチを迎える。

先頭の松本に初ヒットを打たれると、ランナーへの警戒もあってか、

下位打線相手に急にリズムが悪くなる。

テンポが悪くなり、顔色も神経質な様子が浮きだってくる。

山田に繋がれ１死１、３塁。ライオンズがチャンスを逃し続ける中で、ファイターズは初のチャンス。

ここであっさり先取点を取られると、一気に流れが日ハムに行く。

しかし、今日の隅田は、ここで、吹っ切れた。

ランナーが３塁に行き、上位打線。

抑えるしかない、という腹が決まり、腕がグイグイと振られて来る。

矢沢を三振に切り、郡司をストレートで詰まらせる。

ここで、先取点を与えなかったことが、今日の最大のポイントであり、

隅田の成長を見たポイントだった。

５回に、相手のミスに乗じて上位打線で3点、

さらに７回にも、二死からの連打で3点を奪い、６−０となる。

試合は見えた。

そして、今日の隅田は、ここでギアをチェンジした。

100球が迫る７回に、彼は相手クリンナップを、３者三振に切ってとる。

本人曰く「完封を意識した」というこの回。

ストレートで押して、スプリットで空振りを取る。３人を空振り三振で７回を超える。

最後はドタバタしたものの、気持ち切らさずにしっかりと満塁のピンチを凌ぎ132球の完封勝利。

ライオンズに、念願の、菊池雄星以来の、左腕エースが誕生した瞬間だ。

球速はまだまだ速くなるだろう。変化球のキレは分かっていても打てないものがある。

あとは、場数をふみ、より大胆に、よりクレバーになっていけば、

二桁勝利も決して遠い未来ではないはず！

夏場に入り、先発陣が一気に復活してきたライオンズ。ここに、エンスや松本航が復活してくれば・・・まずは明日の與座に期待！